阪神の生え抜き選手につらいのかも？今年の契約交渉

70億円補強のツケ阪神厳冬更改
0勝→10勝の藪1億円届かず
阪神では28日、兵庫・西宮の球団事務所で主力クラスの契約更改交渉がスタート。70億円近い大型補強の余波か、4年ぶりに10勝を挙げた藪恵壹投手（34）は希望額の1億円に届かず8800万円で“陥落”するなど厳しい内容だ。


広沢にはさらに冷たく900万円ダウン提示
トップバッターを務めた藪は1時間10分にわたって交渉。昨年の0勝から10勝と大幅に勝ち星を上積みした成績をタテに1億円の大台を狙ったが、8800万円止まり。「（左わき腹を）故障して投球イニングが伸びていないのがマイナスポイントと言われた。そのあたりで大台に届かなかったのでしょう」と浮かない顔。1か月半も戦線離脱したことが査定に大きく響いた。
それでも藪は渋々とサインしたが、広沢には更に冷たい仕打ち。後半戦に6試合も4番を務め、代打でも打率3割1分7厘、9打点を挙げる活躍にも、18％（900万円）のダウン提示。これには陽気なベテランも絶句した。
「現状維持と思ったが、まさかの大幅減俸。今季ダメだったと言われたみたいだよ」と不満を連発。最後には「カッとなって内容を覚えてない。血管がキレそうやったわ。労をねぎらう言葉？　そんなのあるかい」と低評価を吐き捨てるように言った。
今季は開幕から7連勝と破竹の快進撃。夏場から失速したが、それでも5年ぶりに最下位を脱出。しかも星野効果で観客は昨年より60万人増、史上4位の267万8000人を動員した。営業面などプラス面は計り知れないが、球団の評価はビジネスライクだった。


予想外の大幅ダウン提示に広沢は怒り保留
「6位から4位になったといっても、Bクラスですから。観客動員が増えたといっても、グラウンドでの実績、勝利への貢献度が重要です」と竹田常務。94年以来となる4位や星野フィーバーは全く査定には組み込まれていない。
成績だけ見れば強調材料に乏しいが、金本、中村、伊良部と大金を惜しまずに補強へ費やしてきた70億もの金を考えれば、選手として割り切れないのは当然。「お金はないとは言わんかったけどな」と広沢。補強と契約更改。見事なまでのコントラストに、今後も大荒れの予感が漂っていた。

　
田淵コーチゲキ4番を奪え浜中
田淵チーフ打撃コーチが浜中に、FAで入団が決定的な中村から4番奪取を命じた。この日、テレビ局主催のゴルフに参加した同コーチは「浜ちゃんにはノリが来ても、4番を奪う気持ちでやって欲しい。せっかく伸びて来ているんだから」とエール。取り組んでいる“うねり打法”のビデオをまな弟子にプレゼントした師匠は、4番を17試合務め、今季18本塁打を放ったホープの闘争心をあおった。


矢野が優勝　阪神・ゴルフ大会
阪神・桧山らが28日、兵庫・加東郡のタイガースGCで行われたサンテレビ主催の「新春レッツゴータイガースゴルフ大会」に参加。ネット68、グロス98で優勝をさらった矢野は「こんな大会で勝てたのは初めて。ラッキーでした。今年はけがが多かったから、来年はいい1年にしたい」とトロフィーを片手に満面の笑みを浮かべた。この収録の模様は来年1月2日に同局で放送される。