1年でのJ1復帰を目指すコンサドーレ札幌は26日までに、今季の全陣容を固める。小山哲司チーム統括部長(45)は14日までに、当初予定していたMFミネイロ(27、ポンチ・プレッタ)とFWファビオ・バイアーノ(27、フラメンゴ)の獲得を断念、代わってセレソン(ブラジル代表)の経験もあるMFロベルチ(31)と交渉中であることを認めた。ミネイロに代わるボランチには同じくブラジル代表経験のある選手と交渉を進めている。また、同統括部長はユースチームからJ2リーグ戦出場のチャンスを与えたいとしており、若手の積極起用も進めていく方針だ。
 「1年でのJ1復帰」と、将来へ向けた「若手選手の育成」を掲げる今季の札幌。昨年のJ2降格直後から、小山統括部長始め強化スタッフは今季の戦力補強に動き出し、早々にジョアン・カルロス新監督(46)を決定、ウィル獲得にもこぎつけた。ディドに代わるGKコーチには同監督と名古屋時代にコンビの経験もあるマザロッピ氏(49、前川崎F)を招へいする。
 日本選手も柏からMF砂川誠(25)を期限付きで、浦和からDF田畑昭宏(24)を完全移籍で獲得したのを始め、複数選手との交渉も最終段階に入っている。選手は31人前後になる予定。昨年は28人でスタートしており、今季から参戦するサテライトリーグもにらんだ増員となる。
 難航したのがウィル以外の新外国人選手の獲得。HFC関係者によると、MFミネイロとFWファビオ・バイアーノは金銭面で折り合いがつかず獲得を断念した。
 代わって現在、セレソン(ブラジル代表)経験もあるロベルチと交渉中。ロベルチについてHFC幹部は、「ウィル(入団が決まれば)とのコンビネーションも考えての補強。期待している」としており、浦和に完全移籍したMF山瀬功治に代わり、ウィルとのブラジルホットラインを形成する。
 ジョアンカルロス監督とマザロッピGKコーチとマルセロ・ポンテスコーチの3人は、25日に札幌入りする。これを待ってHFCは、26日に入団会見を行いたいとしている。また、ウィルは来週上旬にも来日予定。
 26日に札幌ドームで行われる「キックオフ2003〜WE SHALL RETAURN〜」は、今季の選手のお披露目の場となる。
 こうしたチーム編成とともに、HFCは経営スタッフの刷新も進行中。3月に行われる株主総会までに取締役も含めた新体制を整える。新生・札幌のスタートも間近に迫った。

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